Apex 感度設定の正解|マスター到達したおれが感度迷子を3年で卒業した話
Apexを始めて最初の1年、おれは毎週感度を変えていた。「今日も当たらなかった、感度のせいだ」と思って、また変える。その繰り返しで一向に上達しなかった。あの1年間は完全に無駄だった。結論から言う。感度設定に「正解」はあるが、それは数値の問題じゃなく「固定して慣れる」プロセスの話だ。
まず知っておくべきeDPIという概念
感度の話をするときに「ゲーム内感度◯◯が最強」みたいな話が出てくるが、正直それだけ見ても意味がない。マウスのDPI設定が違えば、同じゲーム内感度でも動き方が全然変わるからだ。
そこで使うのがeDPI(実効DPI)という指標だ。計算式はシンプルで、マウスDPI × ゲーム内感度 = eDPIとなる。たとえばDPI 800でゲーム内感度1.2なら、eDPIは960だ。この数値を基準にすることで、異なる機材のプレイヤー同士でも感度を正確に比較できる。
Apexプロプレイヤーの平均eDPIは1000〜1600あたりに集中している。1000DPIのマウスにゲーム内感度1.0を設定すればeDPI 1000、800DPIに感度1.5を設定してもeDPI 1200になる。この感覚を先に頭に入れておいてほしい。
プロ選手の具体的な感度設定を見ろ
感度設定の参考として、実際のプロの数値を並べる。
ImperialHal(Team Falcons)はDPI 400、ゲーム内感度2.0でeDPI 800。世界トップクラスのプレイヤーがこの低めの数値を使っている事実は重い。
GenburtenはDPI 800、ゲーム内感度1.2でeDPI 960。コントローラーでの活躍でも知られるが、マウス時はこのあたりに落ち着いている。
YukaF(ZETA DIVISION)はDPI 400、ゲーム内感度2.53でeDPI 1012。日本のトッププロの中でもeDPI 1000前後に集まっている。
7ne(SOTEN)はDPI 800、ゲーム内感度1.35でeDPI 1080だ。
見てわかる通り、プロはおおむねeDPI 800〜1200の範囲に収まっている。eDPI 2000を超えるプレイヤーはほぼいない。「感度を上げれば素早く動ける」という発想で高感度にしているプレイヤーは、この数値と自分の設定を比べてみてほしい。
自分の適正eDPIを見つける手順
正直、プロの感度をそのままコピーしても上手くなれるわけじゃない。手の大きさ・マウスパッドのサイズ・持ち方(かぶせ・つかみ・つまみ)によって快適な感度は変わる。ただ、出発点として使える目安はある。
まず振り向きの距離で判断する方法がシンプルだ。マウスを一方向に大きく動かして、画面が180度回転するのに必要な物理移動距離を「振り向き距離」と呼ぶ。プロの多くは振り向き距離が15〜30cmの範囲に収まっている。自分の振り向き距離を計測して、この範囲に入るようにeDPIを調整するのが第一歩だ。
意外と知られていないのが、Apexのゲーム内設定スライダーは表記と内部数値にズレが生じる場合があるという点だ。数値入力(テキストボックスに直接打ち込む)で設定した方が正確な数値が反映される。スライダーを使っている人は一度試してみてほしい。
ADS感度の設定で犯しやすいミス
感度設定の話でよく見落とされるのがADS(エイムダウンサイト)感度だ。Apexではヒップファイア(腰だめ)とADS時の感度を別々に設定できる。
自分が実際にやってみたら、ADS感度を1.0(ヒップファイアと同じ)に設定した状態で練習するのが一番早く感覚が身についた。ADS感度の倍率を細かく調整したくなる気持ちはわかるが、まず両方を同じ感度に揃えて慣れてから微調整を加えるのが正しい順序だ。
よくある失敗が「横感度に合わせたら縦感度に違和感が出た」というケースだ。これはADS感度の設定項目が横方向と縦方向で別になっているためだ。Apexの設定画面で「ADS感度マルチプライヤー(低速)」と「ADS感度マルチプライヤー(高速)」という項目を両方確認してほしい。片方だけ変えると縦横のバランスが崩れる。
感度迷子を抜け出すための1ヶ月固定ルール
結論から言う。感度設定で一番やってはいけないのは「感度をコロコロ変えること」だ。感度は筋肉記憶の話で、定着させるには最低でも2〜3週間の固定が必要だ。週単位で変えていると身体にいつまでも染み込まない。
おれが実際に試して効果があったのは「1ヶ月固定ルール」だ。eDPIの目安範囲(1000〜1200)に入る感度を決めたら、1ヶ月間絶対に変えない。途中で「合わないかも」と感じても変えない。1ヶ月後にキルレシオやランクの変動で評価する。感覚じゃなく数字で判断するのが大事だ。
1ヶ月後に「明らかに合わない」と数字で確認できたら、eDPIを100〜200単位で上下に動かして再び1ヶ月固定する。この繰り返しで、自分に合う感度域を絞り込んでいく。別に最初から完璧な感度を見つけなくていい。許容範囲に入れたら固定して継続するだけだ。
射撃訓練場での感度チェック方法
感度を設定したら、必ず射撃訓練場で確認の時間を取る。確認すべき項目は3つだ。
まず、静止した的への追従精度だ。距離15m・25m・40mの3距離で、スコープなしとスコープありの両方でエイムを合わせてみる。スムーズに追従できているか、行き過ぎ(オーバーシュート)が頻発していないかを見る。オーバーシュートが多ければ感度が高すぎる。追従が遅ければ感度が低すぎる可能性がある。
次に、移動している的への追従だ。訓練場のダミーを動かして、一定のスピードで追いながら当て続ける練習をする。横方向の追従と縦方向の追従で感覚が違う場合、ADS感度の縦横バランスを見直す必要がある。
最後に振り向き確認だ。後ろから来た的に素早く向きを変えて対処できるかを見る。振り向き速度が足りないと近距離戦で詰められたときに反応できない。ただし振り向き速度を上げるために感度を上げすぎると精度が落ちるので、バランスを見ることが重要だ。
コントローラー(PAD)プレイヤーの感度設定
キーマウの話が続いたが、コントローラーで遊んでいるプレイヤーへの補足もする。PADの場合、感度の基準が違う。Apexのコントローラー感度はスティック感度「3〜5」あたりが初心者に向いているとされていて、プロ平均は感度4〜6あたりに集中している。
意外と重要なのがデッドゾーン設定だ。スティックの遊びを調整するこの設定を適切にしていないと、意図していない微細な入力が走り続けて照準が安定しない。射撃訓練場でスティックを完全に離した状態でエイムが動いていないかを確認して、動いているようならデッドゾーンを広げる必要がある。
「5〜4クラシック」という設定がコントローラーで安定するとよく言われているが、これもあくまで出発点だ。1ヶ月固定して数字で評価するプロセスはキーマウと変わらない。
上達のためには感度と並行して「練習環境」が要る
感度を固定して練習を続けても伸び悩む時期は必ず来る。そういうとき、一人で閉じた練習を続けるよりも、マスター以上の実力があるプレイヤーと実際に並んで動く経験が効く。判断のタイミング・ポジション取り・感度の使い方、全部が隣で見ているだけでも吸収できる情報量が違う。
Apexが得意なゲーマーと練習したい場合、GamecastのApex Legendsゲーマー一覧から探せる。コーチングというより「一緒にやりながら学ぶ」感覚で使えるから、敷居は低い。感度を固定したタイミングで実戦のフィードバックを入れると、上達の速度が変わる。
感度設定に時間をかけすぎるな、という話
正直、感度設定はある程度決めたら後回しでいい。「感度がまだ決まっていないから練習できない」という状態になっているなら、それはただの先延ばしだ。
おれがマスターに到達したとき、感度設定は半年以上変えていなかった。eDPI 960に固定して、あとは射撃訓練場と実戦を繰り返しただけだ。感度を変えることで上手くなれる、という発想自体が間違っている。感度は「上達を邪魔しないレベルに設定する」ものであって、それ自体が上達の原因にはならない。
自分が実際にやってみたら、eDPI 1000前後に固定して3ヶ月継続しただけで、感度迷子をしていた1年分より圧倒的に上達した。意外とシンプルな話だ。まずeDPI 800〜1200の範囲に入れて、固定して、練習を積む。これだけでいい。
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